후리가나로 읽는 일본 고전
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きんせいかいじんでん
近世快人伝
夢野 久作
夢野 久作의 近世快人伝(きんせいかいじんでん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 79,469자 · 157화면
ところで途中、湯町にも武雄(いずれも女の居る温泉場)にも引っかからず長崎へ着いて、稲佐という処の木賃宿へ着いた迄は上出来でしたが、その頃の五十両というと今の五百円ぐらいには掛合いましたもので、三人とも長崎見物の途中から丸山の遊廓に引っかかって、チョットのつもりがツイ長くなり、毎日毎日チャンチャンチャンチャンと花魁船を流している中に五十両の金が、溝鼠のように逃げ散らかってしもうた。仕方なしにモトの木賃宿に帰って来ると泣面に蜂という文句通りに、大惣が大熱を出いて、煎餅布団をハネ除けハネ除け苦しがる。今で云う急性肺炎じゃったろうと人は云いますが、お医者に見せる銭なぞ一文も在りませんけに、濡手拭で冷やいてやるばっかり。そのうちに大惣がクタビレて来たらしく、気味の悪いくらい静かになって来た。半分開いた眼が硝子のゴト光って、頬ベタが古新聞のゴト折れ曲って、唇の周囲が青黒う変って、水を遣っても口を塞ぎます。洗濯板のようになった肋骨を露出いてヒョックリヒョックリと呼吸をするアンバイが、どうやら尋常事じゃないように思われて来ました。
そのうちに夜が更けて二時か三時頃になります。