후리가나로 읽는 일본 고전
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きんせいかいじんでん
近世快人伝
夢野 久作
夢野 久作의 近世快人伝(きんせいかいじんでん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 79,469자 · 157화면
現下の時局に処する玄洋社一派の主義主張について色々な質問を受けたり議論を吹っかけられたりしたが、頭山満はもとより一言も口を利かないし、奈良原到も、今度はこっちから理窟を云いに来たのではない、諸君の理窟を聞きに来ただけじゃ……と睨み返して天晴れ玄洋社代表の貫禄を示したのでイヨイヨ尊敬を受けたらしい。
それから二代表は毎日毎日演説会場に出席して黙々として板垣一派の演説を静聴した。そうして何日目であったかの夕方になって二人が宿屋の便所か何かで出会うと、頭山満は静かに奈良原到をかえりみて微笑した。
「……どうや……」
「ウム。よさそうじゃのう。此奴どもの方針は……国体には触らんと思うがのう、今の藩閥政府の方が国体には害があると思うがのう」
「やってみるかのう……」
「ウム。遣るがよかろう」
と云って奈良原到は思わず腕を撫でたという。実は奈良原としてはブチコワシ仕事の方が望ましかった。土佐の板垣一派の仕事を木葉微塵にして帰るべく腕に撚をかけて来たものであったが、それでは持って生れた彼一流の正義観が承知しなかった。
「演説はともかく、板垣という男の至誠には動かされたよ、この男の云う事なら間違うてもよい。