후리가나로 읽는 일본 고전
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たいほしゅぎしゃ
退歩主義者
坂口 安吾의 退歩主義者(たいほしゅぎしゃ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 9,703자 · 20화면
クビは仕方がないけど、出て行けはないでしょう。営業妨害はいけねえよ」
現代はまさしく前途に何事が起るか予測を許さぬ時代であるが、馬吉の前を希望は素通りしてしまったのである。客席の廊下をブラブラしてみたが、何事もない。退歩主義も相当困難な事業らしい。
残る方法は、泥棒であるが、切符売場の扉をあけて、
「やア、お精がでるね」
とはいって行くと、ふだんは一人で働いている売子が、今日は助手が一人、おまけに掃除婦の婆さんが目の玉をむいて突ッ立っており、ギロリと馬吉を一睨み、
「ダメだよ。ちゃんとオフレが来ているよ。ヘッヘッヘ」
「エッヘッヘ」
と馬吉も苦笑した。引返して、楽屋へ上ろうとすると、階段の上り口に楽屋番が立っていて、
「いけねえよ。オヌシを上げちゃアいけないてえオフレがでゝるよ」
「冗談じゃないよ。荷物が置いてあるじゃないか」
「エッヘッヘ。オヌシが着たきり雀だてえことは、この小屋で誰知らぬ者もないわさ」
馬吉は舞台裏へノソノソと歩いて行って、道具の陰へひッくりかえった。何か盗んで行かなくては、さし当っての腹がもたない。ガラスでも何でも構うことはない。まず一ねむり、彼はグウグウねむったのである。