후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
とじょう
途上
谷崎 潤一郎
谷崎 潤一郎의 途上(とじょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 16,060자 · 32화면
するとやがて、夫のためには願ってもない機会が到来したのです。それは一昨年の秋から翌年の冬へかけての悪性感冒の流行でした。夫はこの時期においてどうしても彼女を感冒に取り憑かせようとたくらんだのです。十月早々、彼女は果してそれに罹りました、―――なぜ罹ったかと云うと、彼女はその時分、咽喉を悪くしていたからです。夫は感冒予防の嗽いをしろと云って、わざと度の強い過酸化水素水を拵えて、それで始終彼女に嗽いをさせていました。そのために彼女は咽喉カタールを起していたのです。のみならず、ちょうどその時に親戚の伯母が感冒に罹ったので、夫は彼女を再三其処へ見舞いにやりました。彼女は五たび目に見舞いに行って、帰って来るとすぐに熱を出したのです。しかし、幸いにしてその時も助かりました。そうして正月になって、今度は更に重いのに罹ってとうとう肺炎を起したのです。………」
こう云いながら、探偵はちょっと不思議なことをやった、―――持っていた葉巻の灰をトントンと叩き落すような風に見せて、彼は湯河の手頸の辺を二、三度軽く小突いたのである、―――何か無言の裡に注意をでも促すような工合に。