후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
おうまのとき
逢魔の刻
豊島 与志雄
豊島 与志雄의 逢魔の刻(おうまのとき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 1,898자 · 4화면
昔は、逢魔の刻というのがいろいろあった。必ずしも真夜中丑満の頃ばかりでなく、白昼かっと日が照ってる時、眼に見えぬ影――魔気――が街路を通っていったり、薄暗がりの夕方、魔物が厠に潜んでいたりした。
現在、吾々の生活にも――特に精神生活には、そういう逢魔の刻がいろいろある。「こんなことをして一体に何になるか。」というのがそれだ。物を書いたり、金儲けをもくろんだり、女と戯れたり、人類とか社会とかを考えたり、鍬を執ったり、ハンマーを振上げたり、とにかくいろんなことをしてる最中、ふと、「何になるか」というやつに出逢ったが最後、吾々の精神は白け渡って、溌剌たる生活力は萎微してしまう。
其奴は、真理の面と詭弁の面とを二重に被ってる恐るべき魔物だ。
この夏、或る日の午後私は、浅間山麓を迂廻してる草津旧街道の、小さな一軒の茶店に立寄った。電車や自動車が発達してからは、その旧街道を徒歩で辿るような閑な旅客は殆んどなく、野中に孤立してるその茶店に足を止めて、渋茶をすするような好奇な者はめったにない、というような慨歎を、茶店の主人は朴訥なお愛想の調子で私に話すのだった。