후리가나로 읽는 일본 고전
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とおのへ
遠野へ
水野 葉舟
水野 葉舟의 遠野へ(とおのへ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 55,903자 · 117화면
すると、右側の雑貨をならべた家の前に、例の男が、……橋の上も馬車を降りなかった男が立っていた。
その男が私を見るとにやにやしく笑いかけた。私は知らぬ顔をして、ずっとその向い側に入って行った。その男は奉書紬の紋付を着て、黒い山高帽子をかぶって、何か村の有力家と言った姿をしていた。
私のはいった家には、はいったとこの土間に炉があって、それに馭者が大きくなって火に当っていた。同じ車の老人も、黒羅紗の外套を着ていた三十男も、襟巻の男もいた。私はその傍に立って時計を見るともう十一時だ。
「ここはなんと言うところです?」と、私は地図をひろげて、こっちの端にいた老人に聞いた。
「さ、……××村の中でしょう。」と、地図を覗き込んで、「××と言う村は出とりませんかな。」と聞く。
「ありました。」とその場所を指して見せて、「この次は土沢って言うところですね。そこまでどの位ありますか?」
「一里半かね。」と振り向いて馭者に聞いた。
「そうです。一里半少し遠いか。」と、喰い肥った方が言った。体格から、言葉から兵役に行って来た男らしく見える。
私は立ったまま黙って地図を見ていた。この「磐井」