일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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いあいしゅう

遺愛集

窪田 空穂

窪田 空穂의 遺愛集(いあいしゅう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 3,231자 · 7화면

아오조라 문고

遺愛とは生前愛した物で、死後に遺す物という意であろう。秋人の遺しうる物は、ただその作歌があるのみである。わが作歌こそわが生命であるとの意であろう。

私は郵送されて来た「遺愛集」の稿本を通読して、感を新たにするものがあった。

「遺愛集」一巻に収められている三年間、数百首の短歌は、刑死を寸前のことと覚悟している島秋人という人の、それと同時に、本能として湧きあがって来る生命愛惜の感とが、一つ胸のうちに相剋しつつ澱んでいて、いささかの刺激にも感動し、感動すると共に発露をもとめて、短歌形式をかりて表現されたものである。これは特殊と言っては足らず、全く類を絶したもので、ひろく和歌史の上から見ても例を見ないものである。

私は拘置所の内部を目にしたことがなく、秋人君の作をとおして想像するのみである。そこは三畳敷きの独房で、金網をめぐらした室である。窓はすりガラスで、外部はよく見えない。見えても、広い砂庭で、雑草が生えているばかり、そして高い塀でかぎられているのである。

生活は何の自由も与えられてはいず、ペンでする筆記も許可を要するようである。生活とはいっても、実に単調極まるもので、ただ生命あるが故に生きているという程度のものらしい。