후리가나로 읽는 일본 고전
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じゃしゅうもん
邪宗門
芥川 竜之介의 邪宗門(じゃしゅうもん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 40,184자 · 79화면
「機織りの声が致すのは、その方にも聞えような。これを題に一首仕れ。」と、御声がかりがございました。するとその侍は下にいて、しばらく頭を傾けて居りましたが、やがて、「青柳の」と、初の句を申しました。するとその季節に合わなかったのが、可笑かったのでございましょう。女房たちの間には、忍び笑いの声が起りましたが、侍が続いて、
「みどりの糸をくりおきて夏へて秋は機織りぞ啼く。」と、さわやかに詠じますと、たちまちそれは静まり返って、萩模様のある直垂を一領、格子の間から月の光の中へ、押し出して下さいました。実はその侍と申しますのが、私の姉の一人息子で、若殿様とは、ほぼ御年輩も同じくらいな若者でございましたが、これを御奉公の初めにして、その後も度々難有い御懇意を受けたのでございます。
まず、若殿様の御平生は、あらあらかようなものでございましょうか。その間に北の方も御迎えになりましたし、年々の除目には御官位も御進みになりましたが、そう云う事は世上の人も、よく存じている事でございますから、ここにはとり立てて申し上げません。それよりも先を急ぎますから、最初に御約束致しました通り、若殿様の御一生に、たった一度しかなかったと云う、不思議な出来事の御話へはいる事に致しましょう。