후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
じゃしゅうもん
邪宗門
芥川 竜之介의 邪宗門(じゃしゅうもん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 40,184자 · 79화면
中にはまた、震旦でも本朝でもない、天竺の涯から来た法師で、昼こそあのように町を歩いているが、夜は墨染の法衣が翼になって、八阪寺の塔の空へ舞上るなどと云う噂もございましたが、元よりそれはとりとめもない、嘘だったのでございましょう。が、さような噂が伝わりましたのも、一応はもっともかと存じられますくらい、この摩利信乃法師の仕業には、いろいろ幻妙な事が多かったのでございます。
十二
と申しますのは、まず第一に摩利信乃法師が、あの怪しげな陀羅尼の力で、瞬く暇に多くの病者を癒した事でございます。盲目が見えましたり、跛が立ちましたり、唖が口をききましたり――一々数え立てますのも、煩わしいくらいでございますが、中でも一番名高かったのは、前の摂津守の悩んでいた人面瘡ででもございましょうか。これは甥を遠矢にかけて、その女房を奪ったとやら申す報から、左の膝頭にその甥の顔をした、不思議な瘡が現われて、昼も夜も骨を刻るような業苦に悩んで居りましたが、あの沙門の加持を受けますと、見る間にその顔が気色を和げて、やがて口とも覚しい所から「南無」と云う声が洩れるや否や、たちまち跡方もなく消え失せたと申すのでございます。