일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ゆうびんきって

郵便切手

宮本 百合子

宮本 百合子의 郵便切手(ゆうびんきって)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 3,262자 · 7화면

아오조라 문고

ところが、その一銭切手の模様は、農夫の働いている姿であった。菅笠をかぶり尻きりの働き着を着た男が鎌をもって田圃の中でかがんで稲を苅りいれている。わきに、同じように菅笠をかぶり股引ばきの女が、苅られた稲を束につかねている。茶色の地に白で、比較的こまかな男女二人の農夫の図案がついているのであった。

米というものが、日本では大体みんな食べているもの、という心やすい食物から、だんだん不足な食糧、増産のいる主食、配給不足の命の綱、闇米とおそろしいものに変りつつあった時期である。その時期に、日本ではじめて農民の勤労姿が、郵便切手の上にうつされた。大日本帝国郵便と印刷され、天皇の紋章が真中についていたその下に、男と女で働く農民の図案がある。一言にいいあらわしきれない思いがした。

一銭という銭の単位は、数千万の金額の土台である。何百億という狂気めいた予算が丸のみされて、戦争は進められたのだが、その数億にしろ、現実には一銭なしにはじまらないのである。字面を万単位にしたいかめしい政府の計算にしろ一円は百銭である、という子供が先ず覚えはじめる勘定の基礎に与えられているのである。