후리가나로 읽는 일본 고전
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のみち
野道
幸田 露伴
幸田 露伴의 野道(のみち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 4,584자 · 9화면
流鶯啼破す一簾の春。書斎に籠っていても春は分明に人の心の扉を排いて入込むほどになった。
郵便脚夫にも燕や蝶に春の来ると同じく春は来たのであろう。郵便という声も陽気に軽やかに、幾個かの郵便物を投込んで、そしてひらりと燕がえしに身を翻えして去った。
無事平和の春の日に友人の音信を受取るということは、感じのよい事の一である。たとえば、その書簡の封を開くと、その中からは意外な悲しいことや煩わしいことが現われようとも、それは第二段の事で、差当っては長閑な日に友人の手紙、それが心境に投げられた恵光で無いことは無い。
見るとその三四の郵便物の中の一番上になっている一封の文字は、先輩の某氏の筆であることは明らかであった。そして名宛の左側の、親展とか侍曹とか至急とか書くべきところに、閑事という二字が記されてあった。閑事と表記してあるのは、急を要する用事でも何んでも無いから、忙がしくなかったら披いて読め、他に心の惹かれる事でもあったら後廻しにしてよい、という注意である。ところがその閑事としてあったのが嬉しくて、他の郵書よりはまず第一にそれを手にして開読した、さも大至急とでも注記してあったものを受取ったように。