후리가나로 읽는 일본 고전
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きんろう
金狼
久生 十蘭
久生 十蘭의 金狼(きんろう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 89,438자 · 179화면
ちゃんとすじが通っているからね」
二十日鼠が、ふふ、と苦笑した。菜葉服はむっとしたようすで立ちあがった。
「おい、妙な笑いかたをするじゃねえか」
二十日鼠が言いかえす。菜葉服がいきり立つ。男までそれに加わって、おい追い手のつけられないようすになって行った。
娘は眼にみえないほど、すこしずつ青年のほうへ寄っていった。初対面の男たちが下素っぽく罵りあっている。この不潔な酒場のなかでは、青年の端正な美しさは、たしかにひとつの救いであった。
娘は青年の耳元でささやいた。
「……ここがわからんで、あたし、ずいぶん探し廻りましてんの。……しょむない……あたし、やっぱり慾ばり女なんですわ」
彼女のいいかたは、いかにもあどけなかったので、青年は微笑せずにいられなかった。
「でも、今のところまだ、担がれたんだときまったわけでもありませんし……」
腕組みをしながら、隅のほうで超然と三人の論争をきき流していた酒鼻が、急に口をきりだした。
「小生もこれを冗談だときめてかかる必要はないと思う。要するに、手紙の差出人がまだやってこないと言うだけのことなんだからねえ。……一年もたってからなら、やっぱり担がれたんだろうと思うがいいさ。