후리가나로 읽는 일본 고전
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きんぎょりょうらん
金魚撩乱
岡本 かの子
岡本 かの子의 金魚撩乱(きんぎょりょうらん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 33,999자 · 67화면
そんなことで、次の年々からは秋になると、復一は神経を焦立てていた。ちょっとした低気圧にも疳を昂ぶらせて、夜もおろおろ寝られなかった。だいぶ前から不眠症にかかって催眠剤を摂らねば寝付きの悪くなっていた彼は、秋近の夜の眠のためには、いよいよ薬を強めねばならなかった。
その夜は別に低気圧の予告もなかったのだが、夜中から始めてぼつぼつ降り出した。復一は秋口だけに、「さあ、ことだ」とベッドの中で脅えながら、何度も起き上ろうとしたが、意識が朦朧として、身体もまるで痺れているようだった。雨声が激しくなると、びくりとするが、その神経の脅えは薬力に和められて、かえって、すぐその後は眠気を深めさせる。復一はベッドに仰向けに両肘を突っ張り、起き上ろうとする姿勢のまま、口と眼を半開きにしてしばらく鼾をかいていた。ようやく薬力が薄らいで、復一が起き上れたのは、明け方近くだった。
雨は止んで空の雲行は早かった。鉛色の谷窪の天地に木々は濡れ傘のように重く搾まって、白い雫をふしだらに垂らしていた。崖肌は黒く湿って、またその中に水を浸み出す砂の層が大きな横縞になっていた。崖端のロマネスクの休亭は古城塞のように視覚から遠ざかって、これ一つ周囲と調子外れに堅いものに見えた。