후리가나로 읽는 일본 고전
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くぎぬきとうきちとりものおぼえがき
釘抜藤吉捕物覚書
林 不忘
林 不忘의 釘抜藤吉捕物覚書(くぎぬきとうきちとりものおぼえがき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 9,874자 · 20화면
相も変らず近江屋の前でお艶は唄う。唄いながら行人の袖を惹く。袖を惹いてはこのごろではこんなことを言う。
「妾には立派な背後立てがありますから、この近江屋を今に根こそぎ貰い返してくれますとさ。まま大きな眼で御覧じろ――。」
この背後立てが大家久兵衛であることは、誰からともなく一時にぱっと拡がった。広い世間を狭く渡る身の上とはいえ、久兵衛の迷惑言わずもがなである。が、乗りかけた船、後へは引かれない。久兵衛、その代り前へ進んで一気に思いを遂げようとした。お茶漬を食べてひらりひらりと鉾先を交し、お艶はなおも近江屋一件を頼み込んで帰る。元来証文も何もない夢のような話、色に絡んでおだてて見たものの、自業自得の久兵衛、とんだお荷物を背負い込んだ具合で今さら引込みもつかず、ただこの上は遮二無二言うことを聞かせようと胸を擦って今宵を待っていた今日というこの十三日――待てば海路の何とやらで、これはまたどえらい儲け口が、棚から牡丹餅に転げ込んで来た溢れ果報。
昼のうち、それとなく因業御殿に張り込んでいた勘弁勘次は、何を聞いたか何を見たか、いつになくあわてふためいて合点長屋へ駈け戻ったが、それに何かの拠所でもあったかして、この夜の彦兵衛の仕事にはぐっと念が入り、あのとおり近江屋から神田の代地、そこから正覚橋の向うへまでお艶を尾