후리가나로 읽는 일본 고전
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どん・こん・ろく
鈍・根・録
宮本 百合子
宮本 百合子의 鈍・根・録(どん・こん・ろく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 4,159자 · 9화면
わたしは片手に、徒に真白なばかりで、穿けぬ足袋をもち、片手に手紙をもち、思わずも無言のまま佇んだが、その時憤りは感ぜず、静かに、だがつよく、母がもしこのような文学的教養めいたものをまるで持たない女であったら、そしてたとえば自分によって食ってゆく立場にあるとしたらどうであったろうかと思った。もう二度と物を云うことのない息子の顔を犇と胸元へ抱きよせながら、
「おおここがえらかったか、おウおウ」
と泣いてコメカミを撫でてやっていた小林の母の小さい濡れた顔が髣髴と目に迫った。
寒気の中で、ふところでをし、出来るだけ少く身動きをするように正坐し、その日は久しい間文学的才能とか、文学的教養とかいうものとそのひとの社会生活における、実践との間にある活々した関係について考えた。丁度そのことのあった前に、チラリと新聞で「ナップ」解散の報道を瞥見したばかりの時であったし、誰かからもっとはっきり状況についての説明を聞くということも不可能な環境であったから、実際の生活からとびこんだ小さい例証も、関心の中心に在る問題とむすびつくのであった。
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