후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控
野村 胡堂
野村 胡堂의 銭形平次捕物控(ぜにがたへいじとりものひかえ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 157,440자 · 313화면
「お栄、危ない。早く、早く、俺の手につかまるのだ」
穴倉の口から出した平次の手から遠く、お栄は向うの隅から、うらみ多く平次を見上げるのです。
「親分、放って置いて下さい。私は助かったところで、処刑台より外に行く場所はない」
「何をつまらぬ。さア、早く」
「いいえ、親分だけ逃げて下さい――私には構わず――時々は私を思い出したら、せめて線香の一本も――」
「ばかッ、お前をこの火の中へ置いて、おれだけ助かられると思うか――待て待て」
それは実に驚くべき作業でした。
両頬にカッと燃える炎、鬢の毛までがチリチリ焼ける中を平次は定吉の引上げた梯子を取って穴倉の口へ掛けると、一気に穴倉の底へ飛び込むのでした。
「まア、親分」
「さア、来い」
もう一度女を横抱きに、危うい梯子を登り、煙と炎の間をかい潜りながら、外へ飛び出したのは、実に千に一つの機会をつかんだ平次の見事な働きでした。
平次はお栄の身体を冷たい大地におろすと、真に心からホッとしました。
「世話を焼かせるぜ、おい」
「でも、親分、私は生きてはいられない」
「何をばかなッ」
「親分、お礼をいいますよ。お静さんとは仲よく暮して下さい。