일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

ja-reading.com

후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

うし

鎧櫃の血

岡本 綺堂

岡本 綺堂의 鎧櫃の血(うし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 48,702자 · 99화면

아오조라 문고

うしなった娘を連れ戻って、一旦は俄に明るくなった近江屋の一家内には、またもや暗い影がさして、主人夫婦はとかくに内所話をする日が多くなった。この年は梅雨が長くつづいて、六月の初めになっても毎日じめじめしているのも、近江屋夫婦の心をいよいよ暗くした。

その六月はじめの或る夜である。奥の八畳に寝ていたお此がふと眼をさますと、衾の襟のあたりに何か歩いているように感じられた。枕もとの有明行燈は消えているので、その物のすがたは見えなかったが、お此は咄嗟のあいだに覚った。

「あ、鼠……。」

息を殺してうかがっていると、それは確かに小鼠で、お此の衾の襟から裾のあたりをちょろちょろと駈けめぐっているのである。お此は俄にぞっとして少しくわが身を起しながら、隣りの寝床にいる七兵衛の衾の袖をつかんで、小声で呼び起した。

「おまえさん……。起きてくださいよ。」

眼ざとい七兵衛はすぐに起きた。

「なんだ、何だ。」

「あの、鼠が……。」

言ううちに、鼠はお此の衾の上を飛びおりて、蚊帳の外へ素早く逃げ去った。暗いなかではあるが畳を走る足音を聞いて、それが鼠であるらしいことを七兵衛も察した。