후리가나로 읽는 일본 고전
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かいかのおっと
開化の良人
芥川 竜之介의 開化の良人(かいかのおっと)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 16,438자 · 32화면
が、もしそうだとすれば、なぜまたあの理想家の三浦ともあるものが、離婚を断行しないのでしょう。姦通の疑惑は抱いていても、その証拠がないからでしょうか。それともあるいは証拠があっても、なお離婚を躊躇するほど、勝美夫人を愛しているからでしょうか。私はこんな臆測を代り代り逞くしながら、彼と釣りに行く約束があった事さえ忘れ果てて、かれこれ半月ばかりの間というものは、手紙こそ時には書きましたが、あれほどしばしば訪問した彼の大川端の邸宅にも、足踏さえしなくなってしまいました。ところがその半月ばかりが過ぎてから、私はまた偶然にもある予想外な事件に出合ったので、とうとう前約を果し旁、彼と差向いになる機会を利用して、直接彼に私の心労を打ち明けようと思い立ったのです。
「と云うのはある日の事、私はやはり友人のドクトルと中村座を見物した帰り途に、たしか珍竹林主人とか号していた曙新聞でも古顔の記者と一しょになって、日の暮から降り出した雨の中を、当時柳橋にあった生稲へ一盞を傾けに行ったのです。所がそこの二階座敷で、江戸の昔を偲ばせるような遠三味線の音を聞きながら、しばらく浅酌の趣を楽んでいると、その中に開化の戯作者のような珍竹林主人が、ふと興に乗って、折々軽妙な洒落を交えながら、あの楢山夫人の醜聞を面白く話して聞かせ始めました。