후리가나로 읽는 일본 고전
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いんじゅう
陰獣
江戸川 乱歩
江戸川 乱歩의 陰獣(いんじゅう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 66,968자 · 131화면
本田の云う所によると、春泥は小説を書き始めた頃は郊外の池袋の小さな借家に住んでいたが、それから文名が上り、収入が増すに従って、少しずつ手広な家へ(と云っても大抵は長屋だったが)転々として移り歩いた。牛込の喜久井町、根岸、谷中初音町、日暮里金杉等々、本田はそうして春泥の約二年間に転居した場所を七つ程列挙した。根岸へ移り住んだ頃から、春泥は漸くはやりっ子となり、雑誌記者などが随分おしかけたものであるが、彼の人嫌いはその当時からで、いつも表戸をしめて、奥さんなどは裏口から出入りしているといった風であった。折角訪ねても逢ってはくれず、居留守を使って置いて、あとから手紙で、「私は人嫌いだから、用件は手紙で申送ってくれ」という詫状が来たりするので、大抵の記者はへこたれてしまい、春泥に会って話をしたものは、ほんの数える程しかなかった。小説家の奇癖には慣れっこになっている雑誌記者も、春泥の人嫌いを持余していた。
併しよくしたもので、春泥の細君というのが、仲々の賢夫人で、本田は原稿の交渉や催促なども、この細君を通じてやることが多かった。でも、その細君に逢うのも仲々面倒で、表戸が締っている上に、時には「病中面会謝絶」