일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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しょうじのらくがき

障子の落書

寺田 寅彦

寺田 寅彦의 障子の落書(しょうじのらくがき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 3,170자 · 7화면

아오조라 문고

平一は今朝妹と姪とが国へ帰るのを新橋まで見送って後、なんだか重荷を下ろしたような心持になって上野行の電車に乗っているのである。腰掛の一番後ろの片隅に寄りかかって入口の脇のガラス窓に肱をもたせ、外套の襟の中に埋るようになって茫然と往来を眺めながら、考えるともなくこの間中の出来事を思い出している。

無病息災を売物のようにしていた妹婿の吉田が思いがけない重患に罹って病院にはいる。妹はかよわい身一つで病人の看護もせねばならず世話のやける姪をかかえて家内の用もせねばならず、見兼ねるような窮境を郷里に報じてやっても近親の者等は案外冷淡で、手紙ではいろいろ体の好い事を云って来ても誰一人上京して世話をするものはない。もとより郷里の事情も知らぬではないがあまりに薄情だと思って一時はひどく憤慨し人非人のように罵ってもみた。時にはこれも畢竟妹夫婦があんまり意気地がないから親類までが馬鹿にするのだと独りで怒ってみて、どうでもなるがいいなどと棄鉢な事を考える事もあったがさて病人の頼み少ない有様を見聞き、妹がうら若い胸に大きな心配を抱いて途方にくれながらも一生懸命に立働いているのを見ると、非常に可哀相になって、役所の行き帰りには立ち寄って何かと世話もし慰めてもやる。