후리가나로 읽는 일본 고전
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かりさかごえ
雁坂越
幸田 露伴
幸田 露伴의 雁坂越(かりさかごえ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 14,263자 · 28화면
お浪の家は村で指折の財産よしであるが、不幸に家族が少くって今ではお浪とその母とばかりになっているので、召使も居れば傭の男女も出入りするから朝夕などは賑かであるが、昼はそれぞれ働きに出してあるので、お浪の母が残っているばかりで至って閑寂である。特に今、母はお浪の源三を連れて帰って来たのを見て、わたしはちょいと見廻って来るからと云って、少し離れたところに建ててある養蚕所を監視に出て行ったので、この広い家に年のいかないもの二人限であるが、そこは巡査さんも月に何度かしか回って来ないほどの山間の片田舎だけに長閑なもので、二人は何の気も無く遊んでいるのである。が、上れとも云わなければ茶一つ出そうともしない代り、自分も付合って家へ上りもしないでいるのは、一つはお浪の心安立からでもあろうが、やはりまだ大人びぬ田舎娘の素樸なところからであろう。
源三の方は道を歩いて来たためにちと脚が草臥ているからか、腰を掛けるには少し高過ぎる椽の上へ無理に腰を載せて、それがために地に届かない両脚をぶらぶらと動かしながら、ちょうどその下の日当りに寐ている大な白犬の頭を、ちょっと踏んで軽く蹴るように触って見たりしている。