후리가나로 읽는 일본 고전
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ゆきのうえのしも
雪の上の霜
山本 周五郎
山本 周五郎의 雪の上の霜(ゆきのうえのしも)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 25,586자 · 50화면
青岳はなにか云おうとした。しかし言葉が出なかった。伊兵衛は続けた。
「そういうしだいですから、甚だあれですけれども、私はただいまからおいとまを戴いて、もちろん頂戴した一両二分は、ああそうでした、初めのお話より二分も多く頂戴して済みませんでした、たいへん、ひじょうに有難うございました」そこで彼は丁寧におじぎをした、「――あれはすぐお返し致します、こんなことになるとは知らなかったものですから、けがをした馬子たちに分配して来てしまったんです、済みません、すぐにあれしてお返し致します」
「そんなことは無用です、が、そういうわけならお引止めはしません」
青岳もまた複雑な眼つきで云った。怒りが胸いっぱいにこみあげている。騙されたような、愚弄されたような感じで、がんと一つどなりつけたいのだが、伊兵衛の邪気のない童子のようにあけっ放しなようすを見ると、むしろ劬り慰めてやりたくなり、それがまた肚立たしくなるのであった。
「これからといっても夜になったことだし、明朝早くお立ちなさるがよかろう」
「いえ、お嬢さんに対してもそれはできません、有難いですが、じつにあれですけれど、ただちょっと」