후리가나로 읽는 일본 고전
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ゆきのとかち
雪の十勝
中谷 宇吉郎
中谷 宇吉郎의 雪の十勝(ゆきのとかち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 3,729자 · 8화면
この白銀荘は山小屋といっても、実は山林監視人であるO老人の家であって、普通には開放していないので、内部は仲々立派に出来ている。階下が食堂兼居室で、普通の山小屋の体裁に真中に大きい薪ストーヴがあって、二階が寝室になっている。この小屋の附近は不思議と風当りが少いので、下のストーヴの暖みに気を許して、寝室の毛布にくるまっていると、自分たちにはこの小屋の二階が何処よりも安らかな眠りの場所である。着いた翌日は先ず階下の部屋の一隅に蓆を敷いて隙間風を防ぎ、その上に携帯用暗幕を張って急造の暗室を作る。その中に器械を入れて来た木箱を適当に配置して現像装置だの、乾板の出し入れの用意などをととのえる。それから食卓を一つ借り切って、これはそのまま実験台とする。雪の結晶の撮影は小屋の入口の白樺造りのヴェランダで行うことにして、此処にも木箱を持ち出して実験台を作る。顕微鏡写真の撮影にはかなり丈夫なちゃんとした実験台が要るのであるが、それには前にも書いたように雪のコンクリートという極めて重宝なものがある。木箱の周囲を雪で固めて、ばけつに一杯の水を流しかけると、五分も経たぬ中にすっかり凍りついてしまって、立派なコンクリートの実験台が出来る。