후리가나로 읽는 일본 고전
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ゆきのよる
雪の夜
小林 多喜二
小林 多喜二의 雪の夜(ゆきのよる)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 14,967자 · 31화면
彼はいつでもむだにカフェーなどを廻り歩いた帰り、よくそう思って、興奮した。しかしそれが皆いい加減疲れきった頭に、反動的に浮ぶ、いわば空興奮であるように思われ、淋しく感じた。龍介は一つの長篇に手をかけていた。が、彼自身の生活がグラッついていたために、それまで変に焦点が決まらず、でき上らないままに放っておかれた。年々上る月給を楽しみに毎日銀行へ行き、月々いくらかずつか貯金し、おとなしい綺麗な細君を貰い、のんきに生活する。そのうちに可愛い子供もできるだろう。そして老後を不自由なく暮す……そこには何ら非難すべき点はない。彼の同僚たちは皆そう考え、そうなるために生活している。しかし、龍介は、そういう生活には大きな罪悪があると思った。もしもこの世の中が完全で、幸福なもので「すべての人がお菓子の食える」境遇にあるものだとしたら、それでいいかもしれない。が、過渡期である。皆は力を合せてまず――まず、そういう世の中になるよう、努力しなければならない時であろう。が、彼らはそんなことには用事がなかった。彼らは「自分だけ」は少し辛抱してゆけば、とにかく幸福になれる「ところ」