후리가나로 읽는 일본 고전
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ゆきのよる
雪の夜
小林 多喜二
小林 多喜二의 雪の夜(ゆきのよる)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 14,967자 · 31화면
歩きながら、あの汽車で帰ったら、もう家へついて本でも読めたのに、と思った。が一方、そういうはっきりしない自分をくだらなく思った。そしてこんなことはすべて、彼は恵子との事から来ていると思った。が龍介は頭を振った。彼にとって、恵子との記憶は不快だった。記憶の中に生きている自身があまり惨めに思えたからだった。
その通りはこころもち上りになっていて、真中を川が流れていた。小さい橋が二、三間おきにいくつもかけられている。人通りが多かった。明るい電燈で、降ってくる雪片が、ハッキリ一つ一つ見えた。風がなかったので、その一つ一つが、いかにものんきに、フラフラ音もさせずに降っていた。活動常設館の前に来たとき入口のボックスに青い事務服を着た札売の女が往来をぼんやり見ていた。龍介はちょっと活動写真はどうだろうと思った。が、初めの五分も見れば、それがどういうプロセスで、どうなってゆくか、ということがすぐ見透く写真ばかりでは救われないと思った。しかし今ここに来ているちょっと評判のいい最後のだけ見たい気になった。戻って入ってしまうか、「入ってさえしまえば」こんな気持にきまりがつく、そう思った。