일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ゆきのたけしとうげ

雪の武石峠

別所 梅之助

別所 梅之助의 雪の武石峠(ゆきのたけしとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 5,818자 · 12화면

아오조라 문고

信濃町から

一時間たつかたたぬに、もう大晦日という冬の夜ふけの停車場、金剛杖に草鞋ばきの私たちを、登山客よと認めて、学生生活をすましたばかりの青年紳士が、M君に何かと話しかける。「はじめて武石峠へゆくのです」とのM君の答に、青年紳士は、自分の経験からいろいろ注意をして下された。「武石峠は今零度ほどの寒さでしょう。松本で真綿を買って、頸に捲いておいでなさい。懐炉をもってお出でなさい。腰と足とを冷さねば大丈夫です。金剛杖はよい物をもってお出でなされた。あぶない時には、それをナイフで削って、白樺の皮をむいて火をおつけなさい、きっと焚火がもえつきます、下手をやるとあの辺でも死にますからな。猿などが出ていたずらをしますから、新聞紙を沢山もっていってマッチでそれを燃しておふりなさい。あいつはあの臭をいやがりますからな。」

気のいいM君は、「死にますからな」が、気になったらしい。紳士に別れてからも、それをきいていた。「危い」それは東京にいたってだ。天の下のいずちに、人を流さぬ川があろうぞ。またいずちに人を呑まぬ地があろうぞ。M君よりは、はるかに要慎深い扮装ながら、私はいつもの心で答えた。