후리가나로 읽는 일본 고전
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せつれいぞくき
雪霊続記
泉 鏡花
泉 鏡花의 雪霊続記(せつれいぞくき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 6,120자 · 13화면
まことは、両側にまだ家のありました頃は、――中に旅籠も交っています――一面識はなくっても、同じ汽車に乗った人たちが、疎にも、それぞれの二階に籠っているらしい、それこそ親友が附添っているように、気丈夫に頼母しかったのであります。もっともそれを心あてに、頼む。――助けて――助けて――と幾度か呼びました。けれども、窓一つ、ちらりと燈火の影の漏れて答うる光もありませんでした。聞える筈もありますまい。
いまは、ただお米さんと、間に千尺の雪を隔つるのみで、一人死を待つ、……むしろ目を瞑るばかりになりました。
時に不思議なものを見ました――底なき雪の大空の、なおその上を、プスリと鑿で穿ってその穴から落ちこぼれる……大きさはそうです……蝋燭の灯の少し大いほどな真蒼な光が、ちらちらと雪を染め、染めて、ちらちらと染めながら、ツツと輝いて、その古杉の梢に来て留りました。その青い火は、しかし私の魂がもう藻脱けて、虚空へ飛んで、倒に下の亡骸を覗いたのかも知れません。
が、その影が映すと、半ば埋れた私の身体は、ぱっと紫陽花に包まれたように、青く、藍に、群青になりました。
この山の上なる峠の茶屋を思い出す――極暑、病気のため、俥で越えて、故郷へ帰る道すがら、その茶屋で休んだ時の事です。