후리가나로 읽는 일본 고전
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あおきのしゅっきょう
青木の出京
菊池 寛
菊池 寛의 青木の出京(あおきのしゅっきょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 21,513자 · 43화면
「まあ! 座れよ。立っていちゃ、ちょっと話ができないんだ。実は、この間の百円の小切手だがね、あれは君、本当に翻訳の前金として貰ったのかい」
「なんだ、そんなことを疑っているのかい。この間、君にもいったじゃないか。僕が矢部さんと共同でベルグソンの著書を片端から翻訳することになったんだよ。その前金として矢部さんが貰ってくれたんだ」と、青木の答は、整然として一糸も乱れていなかった。その瞬間、雄吉は近藤氏の言い分の方を、何かの間違いではないかと、思ったほどであった。
「そうか。それなら、はなはだ結構だ。実は、さっき、ここの主人に呼ばれて行ってみると、主人があの小切手を出して、これに覚えがあるかと、いうのだ。で、あると俺が答えると、主人は、あの小切手は主人の手文庫にしまっておいたもので、俺が盗んだのだろうというのだ。が、君が本当に翻訳の前金として貰ったというのなら大いに安心した。じゃこれから、主人のところへ行って、弁解してくれないか」
それをきいた時の、青木の狼狽さ加減を、雄吉は今でも忘れない。青木は、彼が今まで装ってきた冷静と傲岸とが、ことごとく偽物であったと、思われるばかりに、度を失ってしまった。