후리가나로 읽는 일본 고전
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あごじゅうろうとりものちょう
顎十郎捕物帳
久生 十蘭
久生 十蘭의 顎十郎捕物帳(あごじゅうろうとりものちょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 13,040자 · 26화면
「ピピイッ」
鋭い口笛につれて、将軍の拳から羽音もするどく舞いあがった一羽の大鷹。空をななめに切ってその中へ飛びこむ。つづいて、鷹匠の手からも助の鷹が二羽三羽。……白黒の一点と遙かになり、また池の汀まで舞いおり、飛びかい、追いかけ、卍巴のように入りみだれる。
鷹匠は鷹笛を吹いてしきりに加勢する。そのうち、ひときわ大きな白鶴の首に喰いさがった大鷹。切羽で鶴の頭を打ちすえ打ちすえ、だんだん下へおりてくる。地上十五尺ほどのところで、いちど鶴を離してサッと大空へ舞いあがると、たちまち石のように鶴の上へ落ちかかり同体となって代のうえへ落ちる。
「ピョピョ、ピョピョ」
と、呼びかえしの早笛。鷹はぐったりとなった鶴を離して鷹匠の拳にもどる。
「あっぱれ」
どっという歓声のうちに、鷹匠が鶴をかかえて将軍の御前の白木の台にすすみ、小刀で鶴の左腹をかききり、血は血桶へとり、臓腑はぬきだして鷹にあたえ、塩を腹につめて手早くそのあとを縫いあげ白木の櫃におさめて封印をほどこす。櫃は惣黒金紋の駕籠に乗せられ、その場から京都に発つ。……これで、午餐。
さて未の上刻となり、いよいよ古今未曽有の捕物吟味御前試合。