후리가나로 읽는 일본 고전
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しょくま
食魔
岡本 かの子
岡本 かの子의 食魔(しょくま)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 36,911자 · 74화면
二人は心秘かに「あいつ偉い奴じゃ」と互いに舌を巻いた。
起伏表裏がありながら、また最後に認め合うものを持つ二人の交際は、縄のように絡み合い段々その結ぼれを深めた。正常な教養を持つ世間の知識階級に対し、脅威を感ずるが故に、睥睨しようとする職人上りで頭が高い壮年者と青年は自らの孤独な階級に立籠って脅威し来るものを罵る快を貪るには一あって二無き相手だった。彼等は毎日のように会わないでは寂しいようになった。
鼈四郎は檜垣の主人に対しては対蹠的に、いつも東洋芸術の幽邃高遠を主張して立向う立場に立つのだが、反噬して来る檜垣の主人の西洋芸術なるものを、その範とするところの名品の複写などで味わされる場合に、躊躇なく感得されるものがあった。檜垣の主人が持ち帰ったのは主にフランス近代の巨匠のものだったが、本能を許し、官能を許し、享受を許し、肉情さえ許したもののあることは東洋の躾と道徳の間から僅にそれ等を垣間見させられていたものに取っては驚きの外無かった。恥も外聞も無い露き出しで、きまりが悪いほどだった。「こいつ等は、まるで素人じゃねえ、」鼈四郎は檜垣の主人に向ってはこうも押えた口を利くようなものの、彼の肉体的感覚は発言者を得たように喝采した。