후리가나로 읽는 일본 고전
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えきふにっき
駅夫日記
白柳 秀湖
白柳 秀湖의 駅夫日記(えきふにっき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 34,989자 · 69화면
列車は前後が三等室で、中央が一二等室、見ると後の三等室から、髪をマガレットに束ねた夕闇に雪を欺くような乙女の半身が現われた。今玉のような腕をさし伸べて戸の鍵をはずそうとしている。
「高谷千代子!」私は思わず心に叫んだが胸は何となく安からぬ波に騒いだ。
大槻はツカツカと前へ進んだと思うと高谷の室の戸をグッと開けてやる。縫上げのたっぷりとした中形の浴衣に帯を小さく結んで、幅広のリボンを二段に束ねた千代子の小柄な姿がプラットホームに現われたが、ちょっと大槻に会釈してそのまま階段の方に歩む。手には元禄模様の華美な袋にバイオリンを入れて、水色絹に琥珀の柄の付いた小形の洋傘を提げている。
大槻はすぐ室に入ったが、今度はまた車窓から半身を出して、自分で戸の鍵をかった。千代子はほかの客に押されて私の立っている横手を袖の触れるほどにして行く、私はいたく身を羞じてちょっと体躯を横にしたがその途端に千代子は星のような瞳をちょっと私の方にうつした。
汽車はこの時もう動いていた、大槻の乗っている三等室がプラットホームを歩いている千代子の前を横ぎる時、千代子はその美しい顔をそむけて横を見た。