후리가나로 읽는 일본 고전
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まぞう
魔像
林 不忘
林 不忘의 魔像(まぞう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 131,494자 · 260화면
「はい」村井長庵は頭を下げた。それも、横を向いて頭をさげたのだから、おじぎのようには見えない。ただ、首をうごかしただけである。殿様の前に、傲慢――と言えば傲慢な態度なのだが、長庵はこんなふうに、人を人とも思わないところの見える男なのだ。が、そのかわり、言葉だけは、ばか丁寧である。
「はい。兄弟のことではござりまするし、それに、平常から、普通の兄弟に倍して、兄思い、弟思いの喬之助さまと琴二郎さまでござりまするによって、兄喬之助様の隠れ場所を、弟御が知らぬということはないと考えられまする。且つは、もう七日も経っておりますことでござりますから、本人の喬之助も、多少は安心を致しまして、築土八幡の自宅のほうへは、それとなしに所在を知らせておりはせぬかと、これはまあ、長庵めの推量でござりまするが――」
「しかし」と、山城守は、大きな膝をゆるがせて、ちょっと長庵へ向き直った。「園絵のほうは、かなりに厳しくしらべを致したようじゃが、無駄だったようじゃ」
長庵は、小さく声を立てて笑った。
「それは、いくら園絵さまをおしらべになりましても、はじめから益ないことでござりましょう」