일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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まと

魔都

久生 十蘭

久生 十蘭의 魔都(まと)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 293,999자 · 578화면

아오조라 문고

ひょっとすると、今ごろはもう号外を出す支度でもしているかも知れん。大槻君、一体このおさまりはどうつける」

内務大臣も満面に朱を注いで、

「警保局長、えらいことをやってくれるじゃないか。それァ君、あんまりだ。迂濶というにも程があるじゃないか」

警保局長は面目なげに眼を伏せながら、

「いや、何とおっしゃられてもお返しする言葉もございませんが、われわれは早速夕陽新聞社と幸田節三の妾宅に手配をし、その方の危険を充分防禦いたしましたが……」

内務次官はやり切れないといった風に舌打ちをして、

「莫迦なことをいい給うな。新聞社を押えたって、印刷所はどこにでもある。号外を出すことぐらいに事を欠くものか、何を莫迦な」

どうする、どうすると、さながら娘義太夫の堂摺連のように四方八方から詰め寄られて、さすが警保局長も哀れはかなく見えた時、この騒動にピリオドを打つように、けたたましく卓上電話のベルが鳴り出した。

警保局長は電話器に飛びついて、ウンウン頷いていたが、掌で電話の口に蓋をして一同の方へ振返り、喜色を満面に溢れさせて、

「御安心下さい、替玉野郎がホテルへ帰って来ているそうです」