후리가나로 읽는 일본 고전
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さかなのじょぶん
魚の序文
林 芙美子
林 芙美子의 魚の序文(さかなのじょぶん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 10,384자 · 21화면
彼女は十日かかって五十銭の収入を得て来ている。そうして彼女の唱歌は実に可憐だ。――僕は膝を正して字引を繰ったが、字引の冷たさは、僕をまた白々しいものにする。字引を売って、魚に変えた方がましだ。鰯の匂いは、懐かしい匂いであった。
「さア食べましょう。実に久し振りに、実に実に……私アーメンと云いたくなるわ。あなたのよく云う食べるだけなのかい人間って奴はッて云うのを止めましょう。さあいらっしゃいよ」
玄関の食卓には、墓場から盗って来たのであろう桃色の芍薬が一輪コップに差してあった。二人は夢中で食べた。実に美しくつつましい食慾である。彼女は犬のように満ちたりた眼をしている。
「今日はねえ、帰りにまた平井さんのところへ寄ったの、あなた夜番ッて職業厭かしら」
「夜番?」
「ええ夜番なのよ」
「夜番ッて?」
「とてもお金持ちのお邸ですって、女ばかりなンで書生さんが欲しいンだとかで、平井さんが、三吉君どうだろうッて云うのよ。食べて三十円ッて、ちょっといいと思ったから……」
「二人で行けるのかい?」
「そこまで聞かなかったわ、……本当ねえ」
「何だ、それじゃアつまらないじゃないか、……俺は何だってするよ。