후리가나로 읽는 일본 고전
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にしんぎょじょう
鰊漁場
島木 健作
島木 健作의 鰊漁場(にしんぎょじょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 24,483자 · 49화면
一
一
赤い脚絆がずり下り、右足の雪靴の紐が切れかかっているのをなおそうともしないで、源吉はのろのろとあるいて行った。やっと目的地についたという安心も手伝って、T町の入口にさしかかった頃には、飢えと疲れとで彼はそのままそこの雪の上にぶったおれそうだった。角の駄菓子屋で塩あんの大福を五銭だけ買い、それを食いながら、街路の上にようやく人通りの増して来た町のなかへ彼は這入って行った。
長い道のりのあいだ、行手にあたって絶えず見えかくれしていた積丹岳は、山裾までその姿をあらわしてすぐ目の前に突っ立っていた。三月に入ると急に気温が高まり、街路の雪が足に重たくべたつくような日がもう三四日つづいていた。見あげると積丹岳の上に重々しくかぶさっていた雪雲はいつか少しずつ割れて行き、その隙間からは晴々とした青い空がのぞかれるのであった。ときどき思い出したように雪がちぎれとんだ。空は晴れていながら、どうかして日の光がうっすらとかげると、どこからともなく雪がおちてくるのである。手にとってみるとしっとりとしたしめりを含んでい、掌の上ですぐにも溶けてしまうような淡雪だった。そこにも春の近さが感じられた。