후리가나로 읽는 일본 고전
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なるとひちょう
鳴門秘帖(一)
吉川 英治
吉川 英治의 鳴門秘帖(一)(なるとひちょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 262,100자 · 523화면
それへ一縷の曙光を見出したのだ。
「江戸で甲賀を名乗る家といえば駿河台の墨屋敷、隠密組の宗家といわれる甲賀世阿弥だ……ウウム、その世阿弥が十年前に阿波へ入ったきり行方不明? こいつアいよいよ他人事じゃあない」と、眼を光らして次の文字を辿りかけると、トントントンと梯子段の音。二階から、唐草銀五郎が多市を送って降りてきた。
「おや、もうお支度がおすみで……」帳場格子の前へ、主の和平や番頭も頭を並べて送りだす。万吉はいちはやく、手紙を抱えて梯子裏へ身を隠した。
「じゃ、気をつけて行けよ」と銀五郎の声。多市は元気よく、道中差をおとし菅笠を持って、
「では親分、行ってまいります。道中はお気遣いなく、やがて多度津の港で落ち合います」
土筆屋の明りを後に旅立ってしまった。と一緒に万吉も、裏から草履を突ッかけて、溝板の多い横丁を鼠走りに駈け抜けている。
「この手紙一本のために、あの男を、江戸まで引っ返させるのは、いくら冷てえ目明しでも少し気の毒だ。事情を話して返してやろう、だが、こっちの知りたい所も充分に聞かなくちゃ埋まらねえ。常木先生を初め俵様、ご恩を蒙る俺までが一生仕事の阿波の秘密! オ、やつ、大股になって急ぎだしたな」