후리가나로 읽는 일본 고전
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なるとひちょう
鳴門秘帖(三)
吉川 英治
吉川 英治의 鳴門秘帖(三)(なるとひちょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 261,216자 · 521화면
朝まだきに淀川を上がって、津田の辻の茶店に、啓之助の知らせを待っていた人々は、その肝腎な伝令が、途中の藪だたみに石地蔵を抱いて沈んでしまったため、思わぬ手違いをふんで、それと、気がついた時には、すでに先の周馬よりは、二里もおくれていたのであった。
「来やがった!」
周馬の体に秘帖が隠されていないので、もしやと、伊太夫の死骸をみていた万吉は、それにも絶望しながら、近づいてくる殺気を眺めた。
一難、また一難。
周馬は斬り仆したが大事な秘帖は見当たらない。弦之丞はまだ右腕の銃痕がまったく癒えていないし、駕のうちには、かよわいお千絵様がいる。
どうしよう? この場合を。
万吉の足どりにも狼狽がからみついた。
ともあれ、かれは急いでお千絵の縄目を切ることを先にした。――と、もう安治川屋敷の者はすぐそこまで近づいて、鮮血を踏んで立ったお綱と弦之丞の姿を指さしながらひしめいて迫る。
「ウム、まいったな、またここへも」
弦之丞は動じない唇元でつぶやいたが、さすがに、事ここまで運んできながら、ついに、秘帖を手に見ない落胆のかげはどこかにさびしい。
と。早口でふりかえった。