일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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おうがいのおもいで

鴎外の思い出

小金井 喜美子

小金井 喜美子의 鴎外の思い出(おうがいのおもいで)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 127,675자 · 254화면

아오조라 문고

ところが今少しというところで、附添った患者の病気が感染して、一時は重症にも陥りました。ようやく快方に向いましたものの衰弱が甚しく、貯金も尽きはててしまい、どうにも困り切った時に、或親切な人が金を出して下すったので、それから百日ほど静養して、健康に復しました。

その親切な人というのは九州の生れで、相当の暮しをしていたのですが、あまりに正直過ぎて事業にも失敗し、その上に目を患って、端から見ては分らないのに、はっきり物が見えないのです。そんなですから人の不幸にも同情する気持が強くて、惜し気もなく金を出して下すったのでした。その人は本郷の済生学舎の近くに的場を遣っていられました。

全くの命拾いをしたはつが、どうお礼をしたものかと、人に相談しましたら、「あの人は身寄もなくて寂しく暮していられるのだから、あなたが一緒になって、世話をして上げたらどうか」とのことでした。それで勧められるままに、はつは結婚したのでした。

その主人と一緒に的場をやっているのですが、的場には天井がないので、空地に葡萄が這わせてあります。持って来てくれたのはその葡萄なのでした。

「的場へは済生学舎の書生さんたちが来ます。