후리가나로 읽는 일본 고전
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つるはやみき
鶴は病みき
岡本 かの子
岡本 かの子의 鶴は病みき(つるはやみき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 26,495자 · 53화면
赫子は私のそんな思わくなどに頓着なく、ずんずん私を促し立てて私を婦人更衣場へ連れ込んだ。同様に男子更衣場へは麻川氏が主人を連れて行った。私は赫子の裸を始めて見た――真白だ。馬鈴薯の皮を剥いた白さだ。何という簡単な白さ。魅力の無い白さ。私は茲でも赫子に一つ失望した。茲でもというのは、私は大分以前から赫子に失望し始めて居たからであった。何故、一々、失望するほど、赫子に注意を私は払うのか。赫子の義兄大川宗三郎氏の陰影の深い耽美的作品に傾倒して居た私が大川氏の愛玩すると評判高い赫子に多くの価値を置こうとするからだった。始め私は磨きの好い靴の先や洋装の裾のひらめきや、ずばずばしたもの云いに赫子を快活なフラッパーな文化的モダンガールだと思って好奇心を持った。だが、それらの表面的なものに馴れて、珍らしさを感じなくなった中頃から、私は赫子を、平凡で常識的な世帯持ちの好い街のおかみさんのようなたちの女であることが判った。彼女の人前でする一見奇抜相ないろいろな言動の中に実は何もかも、打算して振舞って居る分別がまざまざ見えすいて来た。この女は大川氏の猟奇癖に知ってか或いは知らずにかいつの間にか乗って仕舞って、その表皮がいつか奇矯に偽造され、文壇の見せ物になって居るに過ぎない。