후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
ばんがり
鷭狩
泉 鏡花
泉 鏡花의 鷭狩(ばんがり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 10,763자 · 22화면
一
初冬の夜更である。
片山津(加賀)の温泉宿、半月館弓野屋の二階――だけれど、広い階子段が途中で一段大きく蜿ってS形に昇るので三階ぐらいに高い――取着の扉を開けて、一人旅の、三十ばかりの客が、寝衣で薄ぼんやりと顕れた。
この、半ば西洋づくりの構は、日本間が二室で、四角な縁が、名にしおうここの名所、三湖の雄なる柴山潟を見晴しの露台の誂ゆえ、硝子戸と二重を隔ててはいるけれど、霜置く月の冷たさが、渺々たる水面から、自から沁徹る。……
いま偶と寝覚の枕を上げると、電燈は薄暗し、硝子戸を貫いて、障子にその水の影さえ映るばかりに見えたので、
「おお、寒い。」
頸から寒くなって起きて出た。が、寝ぬくもりの冷めないうち、早く厠へと思う急心に、向う見ずに扉を押した。
押して出ると、不意に凄い音で刎返した。ドーンと扉の閉るのが、広い旅館のがらんとした大天井から地の底まで、もっての外に響いたのである。
一つ、大きなもの音のしたあとは、目の前の階子段も深い穴のように見えて、白い灯も霜を敷いた状に床に寂しい。木目の節の、点々黒いのも鼠の足跡かと思われる。
まことに、この大旅館はがらんとしていた。