후리가나로 읽는 일본 고전
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まど
鷹野つぎ――人と文学
鷹野 つぎ
鷹野 つぎ의 鷹野つぎ――人と文学(まど)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 21,840자 · 43화면
病人に綽名は一種の親しみの呼称で、そのまた適切な発見には感心されるものも尠くなかった。私自身も恐らく何らかの象徴で呼ばれていたにちがいないが、ふしぎと病の身にはまだ伝わらなかった。だがお隣の坂上とよ子には既に別嬪さんという綽名がつけられていた。多分蛸さんの発言かとも思うが、これには私は全然感心できなかった。それにはじめの元気とちがい、このごろの容態の思わしくないとよ子では、こういう浮かれた綽名には最早誰れも声を潜めねばならなかった。
いつしかとよ子は厠にも通わなくなり、掌の痛みも増してきていた。回診の折り院長は掌から手首にまでも及んだ焦色を見て首を傾け、薬湯につけてあとを繃帯することを看護婦に命じた。
「このかたには附添いはないのかね」、院長は誰れへともなく呟いて置いて、別の室の方へ一行を従え廻って行った。
もうどうしても附添婦は必要であった。病院からは再度の通知が自宅へ発せられた。
中一日隔てて今度訪ねてきたのは、私のはじめて見る次兄という人らしかった。長兄の言葉少い温厚な人柄ともちがって、鼠色の上等の洋服姿で丈も少し低く気短からしく慌てた足どりで、はいって来た。