후리가나로 읽는 일본 고전
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てらだとらひこ
黄道
和辻 哲郎
和辻 哲郎의 黄道(てらだとらひこ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 28,971자 · 59화면
父が患者に対して愛嬌をふりまくとか、患者を心服せしめるためにホラを吹くとか、そういう類の外交術をやっている場面はかつて見たことがないが、病気と聞いて即座に飛び出して行かない場合もかつてなかったと思う。田舎のことであるから、こういう生活はかなり烈しい肉体的労働をも意味した。父の一生はいわば任務を果たすための苦行の連続であった。かくのごとき苦行を続け得た父の性格を小生は尊敬せざるを得ない。そうしてこの尊敬する父から上記のごとき手紙を受け取ったのである。
父はその青春時代の情操を頼山陽などの文章によって養われた。すなわち維新の原動力となった尊皇の情熱を、維新の当時に吹き込まれた。言いかえれば、政治の実権を武士階級の手に奪われてただ名目上の主権者に過ぎなかった皇室、その皇室に対する情熱を吹き込まれた。かくて父は、ちょうど頼山陽がそうであったように、足利氏の圧迫に対してただひとり皇室を守る楠公の情熱を自分の情熱としたのであった。この心持ちが、憲法発布以後に生まれた我々に、そっくりそのまま伝わって来ないのは当然である。我々は物を覚え始める最初から皇室を日本の絶対的主権者として仰いでいる。