후리가나로 읽는 일본 고전
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くろいわるいこうのこと
黒岩涙香のこと
平林 初之輔
平林 初之輔의 黒岩涙香のこと(くろいわるいこうのこと)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 2,554자 · 6화면
三
きつとプロバビリティの研究あるいは賭博のテクニックでいうと数学的見込の研究をしていたことであろう。何にしろ、その執念深いとも言うべき精力と忍耐とは驚嘆すべきものである。このエネルギーがジャーナリストとして彼を成功させ、また激務の中に、三四十にも上るであろう翻訳と創作とを生産させたのだ。
三
明治文学史上、彼は彼の翻訳に見る一種の立体的な、説得力に富んだ文体を創造したスタイリストとして記憶されねばなるまい。それと同時にガボリオ、ボアゴベ等のごとき有名な探偵小説作家の作品を紹介し、近代的探偵小説を日本の文壇に移植した点で特筆大書する価値が十分にある。彼の作品を読んだ人は一様に記憶しているであろうか、彼の筆力には不思議な魅力がある。粗雑なようで優婉であり、ごちごちしているようで精緻を極め一度ページを開いたが最後、文字通り巻を蔽ふ能わざらしめる。私は一時、彼の文章にすっかり征服されて、自分の文章が彼の文章と同じようなスタイルになってしまったことがある。もっとも質においては雲泥の差があったことは言うまでもないが。
彼の小説をはじめて読んだのは十二三の時で、『怪しの物』