일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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こくしかんさつじんじけん

黒死館殺人事件

小栗 虫太郎

小栗 虫太郎의 黒死館殺人事件(こくしかんさつじんじけん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 296,741자 · 584화면

아오조라 문고

「ようく判りました。何故なら、その哲学径の突き当りには、すでに僕が気づいている、一つの疑問があるからです」と法水は眉を上げ昂然と云い返した。「ねえ久我さん、聖ステファノ条約でさえも、猶太人の待遇には、その末節の一部を緩和したにすぎなかったのです。それなのに何故、迫害の最もはなはだしいカウカサスで、半村区以上の土地領有が許されていたのでしょう。つまり、問題と云うのは、その得体の知れない負数にあるのですよ。しかし、その区地主の娘であると云うこの事件の猶太人は、ついに犯人ではありませんでした」

その時、鎮子の全身が崩れはじめたように戦きだした。そしてしばらく切れぎれに音高い呼吸を立てていたが、「ああ怖ろしい方……」とからくも幽かな叫び声をたてた。が、続いてこの不思議な老婦人は、たまりかねたように犯人の範囲を明示したのであった。「もう、この事件は終ったも同様です。つまり、その負数の円のことですわ。動機をしっくりと包んでいるその五芒星円には、いかなるメフィストといえども潜り込む空隙はございません。ですから、いま申し上げた荒野の意味がお判りになれば、これ以上何も申し上げることはないのでございます」