일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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こくしかんさつじんじけん

黒死館殺人事件

小栗 虫太郎

小栗 虫太郎의 黒死館殺人事件(こくしかんさつじんじけん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 296,741자 · 584화면

아오조라 문고

その時、前方の室のどこかで物音がしました。それで、伸子は本を掴んだまま後方を振り向いて、背後にある書棚の硝子扉を見たのです。その時彼女の眼に、寝室から出て来たある人物の姿が映ったのでした。ですから、その吃驚した機みに、隣り合った『予言の薫烟』を動かしたのですから、あの千頁にあまる重い木表紙本が、伸子の右肩に落ちたのです。そして、その咄嗟に起った激しい反射運動が因で、右手に持った『聖ウルスラ記』を、頭上越しに左手の花瓶に投げつけたという訳なのですよ。ねえレヴェズさん、そうなると、その『予言の薫烟』によって、一つの心的検証を行うことが出来るのです。すなわち、その時寝室に潜んでいた人物に、一つの虚数をつけることが出来るのです。虚数――しかし、リーマンはそれによって、空間の特質を、単なる三重に拡がった大きさから救っているじゃありませんか。いや、僕は率直に云いましょう。その時寝室から出た貴方は、物音を聴いて伸子の側に行き、落ちていた『予言の薫烟』を旧の位置に押し込んでやりました。そして、室から去ってゆくところをダンネベルグ夫人に認められたので、それが、算哲の死後秘密の関係にあった夫人を激怒させたのでした。