후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
こくしかんさつじんじけん
黒死館殺人事件
小栗 虫太郎
小栗 虫太郎의 黒死館殺人事件(こくしかんさつじんじけん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 296,741자 · 584화면
とそこで言葉を截ち切って、法水は鋭く旗太郎を見据えた。「しかし、この襟布には、勿論誰の顔も現われてはいません。けれども、いずれこの事件の恐竜は、鎖の輪から爪を引き抜くことが、できなくなってしまうでしょう」
汗まみれになった旗太郎には、このわずかな間に、胆汁が全身に溢れ出たのではないかと思われた。すでに、怒号する気力も尽き果てて、ぼんやりあらぬ方を瞶めている。が、やがて、フラフラ揺れている身体が棒のように硬くなったかと思うと、喪心した旗太郎は、顔を水平に打衝けて卓上に倒れた。それを法水が室外に連れ去らせると、セレナ夫人も軽く目礼して、その後に続いた。そうして、伸子一人が残された室内には、しばらく弛みきった、気懶い沈黙が漂っていた――ああ、あの異常な早熟児が犯人だったとは。そのうち、歩き廻っていた法水が座に着くと、組んだままの腕をズシンと卓上に置き、意味ありげな言葉を伸子に投げた。
「ところで、あの黄から紅に――ですか、僕はあくまでその真実を知りたいのですよ」
すると、そのとたん彼女の顔が神経的に痙攣して、恐らく侮蔑と屈辱を覚えたとしか思われぬような、潔癖さが口をついて出た。