후리가나로 읽는 일본 고전
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おこしょうこたろう
お小姓児太郎
室生 犀星
室生 犀星의 お小姓児太郎(おこしょうこたろう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N1. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N1 · 고급 · 신자체·신가나 · 7,011자 · 14화면
その何よりも荒れ沈んだ眼底には、しおらしゅう匂う色艶がいつの間にか掻き消されていたのである。弥吉は、そういう児太郎の沈んだ姿を、下座敷のなかに、夜はいつも何ごとをか考え込んでいるのも見た。それと同時にふしぎに弥吉の心にも、何となく児太郎を慕う気が起らなくなっていた。呵責と折檻とから放されたような彼にとって、思いしずんでいる主人を時にはこころ宜いまで復讐的な気分でながめていたのである。
或る晩、髪を上げてくれるようとのことで、弥吉は、そのうしろに立ち、鏡立てをした児太郎が静かに心沈むという風に、それを覗き込んでいるのを、例によって、むしろ投げ遣りな気もちでながめた。
「お上からのお召しも遠いようでございますのは、心がかりに思います。」
弥吉は、そう多少皮肉な気分で言って、しずかに髪の地に櫛をいれた。
「いや、そのうちにあろう。上は忙しくあらせられるからの。」
児太郎は、新参の大隅という、二つ年下の、鶯のような声音をしている小姓仲間を思い出した。それの出仕と同時に自分への沙汰のなくなったことを考えると、なよらしゅう立働いている大隅が憎くてならなかった。
「弥吉、そちは大隅をみたことがあるかどうだ。