후리가나로 읽는 일본 고전
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くろがねてんぐ
くろがね天狗
海野 十三
海野 十三의 くろがね天狗(くろがねてんぐ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 8,616자 · 18화면
そのことは更に世間に伝わって、更に強勢な悪感情の材料となった。
「帯刀一家を処断して、くろがね天狗の怒りを緩和してはいかがで厶るか」
という者があるかと思えば、
「半之丞をまず見つけて、口達者なものに吾等の同情を伝え、よく話合うことにしては?」
などと説くものもあった。
くろがね天狗――。
このくろがね天狗の正体を知る者は、天下に唯一人、半之丞自身があるだけだった。
だが彼は、密かに姿を変え、しばしば巷を徘徊していたので、むかし嗤笑を買った身が、今はあの兇行の連続にもかかわらず、憎悪はむしろ帯刀一家に移って、彼れ自身の上には夥しい同情と畏敬とが集っているのを知って快心の笑みを洩らしていた。そこで彼は、善心に立ちかえるべきだったかも知れないが、悪魔に売った魂は、そう簡単に取りかえせるものではなかった。
「おお、人が斬りたい。……」
と、日暮れになると、彼は高尾山中の岩窟からノッソリ姿を現わし、魘されでもしているかのような口調で叫ぶのだった。
「おうい、くろがね天狗よ、洞から出て参れ」
そういって半之丞は右手をあげて額の前で怪しく振った。すると彼は一種の自己催眠に陥り、異常なる精神集中状態に入るのだった。