일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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さぶ

さぶ

山本 周五郎

山本 周五郎의 さぶ을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 210,521자 · 415화면

아오조라 문고

――あんまり早く世帯じみるなよ。

栄二はなんどかそう云おうとしたが、女房としての一日の忙しさを見ていると、口に出して云うことはできなかった。

めしは朝の九時と夕方六時、どっちも三人でいっしょに喰べていたが、八月中旬ごろからおすえが欠け、やがてさぶも晩めしを喰べなくなった。金杉の家でおせいが支度をして待っているから、というのであった。おすえはあとで独りで喰べると云い、狭い勝手でそこそこに片づけるらしい。栄二はそれを疑いもしなかったが、さぶは金杉のほうの屋台店で、安いぶっかけめしを喰べ、おすえは残っためしを雑炊や粥にのばし、おかずも生味噌か塩を舐めて済ましていた。ひとくちに云えば、そうして食事をつめなければならないほど、家計は苦しくなっていたのだ。

栄二は表具の腕を取り返すために、毎夜おそくまで仕事場でねばった。おすえも側に付きっきりで、蚊遣りを焚いたり、汗になった栄二を団扇であおいだり、手拭を水で絞って来たりした。

「さぶの長屋におせえっていう娘がいるんだ」と栄二が或る夜おすえに云った、「まだ十六だそうだがね、どうやらさぶに惚れこんでいるらしいよ」