일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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そのきどをとおって

その木戸を通って

山本 周五郎

山本 周五郎의 その木戸を通って(そのきどをとおって)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 22,448자 · 44화면

아오조라 문고

お母さまはと訊くと、梅林のほうを指さして、「あっち」と云う。それで梅林のほうを見てまわったがいない。家の中を捜し、屋敷まわりを捜しているうちに日が昏れ、それでも姿がみえないので、吉塚は本街道、家士たちは山街道と、手分けをしてつぶさにしらべた。――山街道のほうは領境に番所があり、そこで訊いたが、ふさらしい女性の通ったのを見た者はなかった。本街道のほうは下宿と上宿、本宿まで、馬、駕籠の問屋はもちろん、旅館をぜんぶ当ってみた。しかしその道は人馬の往来がはげしいので、はっきりしたことはわからなかった。

吉塚は役人に頼み、街道の上下十里に手配をしてもらったが、ついにふさの姿はみつからなかったという。田原権右衛門はさらに遠くまで手を打ったらしいが、ふさは金を持っていないし、女の足でこれだけすばやい手配の先を越せる筈はないので、三日も経ったいまでは、まずみつかる望みはないだろう、と吉塚は語った。

「じつは一つだけ、申上げなかったことがございます」と語り終ったあとで吉塚が云った、「奥さまが初めてここへみえたときのことですが」

正四郎は家扶の顔を見た。

「あれは貴方を訪ねて来られたのではなかったのです」